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ひと言小説「冬の朝の奇跡」

「白い息の向こうで」

冷たい風が頬を刺す朝❄️
駅までの道を急いでいると、ポケットから手袋が滑り落ちた

「落としましたよ」

ふと振り返ると、そこには見覚えのある顔があった

——五年前、別れたはずの人

「……久しぶり」
息をのむ私に、彼は懐かしそうに微笑んだ

「こんな偶然、あるんだな」

渡された手袋を受け取ると、指先がかすかに触れた
あの頃と同じ、少しだけ温かいぬくもり

「よかったら、コーヒーでもどう?」

白い息がふたつ、寒空に溶けていった☕️

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