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ひと言小説「窓の向こう」

「消えた挨拶」

マンションの向かいに住む女性が、朝の光の中でこちらに手を振ってきた👋。

驚きつつも、同じように手を振り返した。

彼女の髪は短く切りそろえられていて、その笑顔は朝の空気に溶け込むようだった。

翌日、出勤前にふと窓の外を見ると、向かいの部屋は空っぽになっていた。

カーテンも取り払われ、家具一つ残っていない。

「あれ?」と思いながら、その部屋をじっと見つめていると、スマホの通知が鳴った📱。

画面には、町内の掲示板アプリからのニュースが表示されていた。

「昨夜、向かいのマンションで空き部屋の点検中に管理人が倒れ、緊急搬送されました。」

心臓が凍りついた。

あの部屋は、ずっと空き部屋だったはずだと、ニュースに書かれていたのだから。

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