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クリスマスの夜に、一人でいるということ

クリスマスの夜に、一人でいるということ

クリスマスの夜は、街がいつもより明るい。
駅前のイルミネーションや店内に流れる音楽が、特別な日だと何度も教えてくる。
コンビニの棚には、チキンやケーキが当たり前のように並んでいる。

それなのに、自分の部屋は驚くほど静かだった。
予定はない。
誰かと過ごす約束もない。

ただ、クリスマスの夜に一人でいる。
それだけのことなのに、なぜか落ち着かなかった。

普段なら、一人の夜は珍しくない。
仕事が終わって帰って、テレビをつけて、眠くなったら寝る。
それで何の問題もなかったはずだ。

でも、この夜だけは違う。
街の明るさが、そのまま自分の静けさを浮き彫りにしている気がした。

何をしていいか分からなくなる理由

暇だから困っているわけではなかった。
時間がある夜は、これまでにも何度もあった。

分からなくなるのは、この夜をどう扱えばいいのかだった。
クリスマスは、何かをしていなければいけない日。
楽しそうにしていなければいけない日。

そんな空気が、説明もなく押し寄せてくる。

スマートフォンを開くと、誰かの楽しそうな写真が流れてくる。
笑顔や料理やプレゼントの写真が、当たり前のように並んでいる。

それを見て羨ましいと思うより先に、自分は間違っているのではないかと考えてしまう。

この夜に、何も選んでいないこと。
何も決めていないこと。

なぜかこの夜だけ、恋愛のことを考えてしまう理由については、クリスマスの夜に一人でいると、恋愛のことを考えてしまう理由で、もう少し踏み込んで描いている。

そうやって考えているうちに、
それ自体が、失敗のように思えてくる気がした。

何かをしようとして、何もできなくなる

とりあえず、テレビをつけてみる。
画面の中でも、クリスマスの特集が続いている。

とりあえず、動画を再生してみる。
おすすめに並ぶのは、今の気分とは少し違うものばかりだった。

何かをしなければいけない気がするのに、何をすればいいのか分からない。
その状態が、いちばん疲れる。

部屋を片付けてみても、すぐに手が止まる。
コーヒーを入れてみても, 特別な気分にはならない。

時間だけが、静かに過ぎていく。
焦りだけが、少しずつ残っていく。

クリスマスなのに、これでいいのだろうか。
そんな考えが、何度も頭をよぎった。

クリスマスに、何もしないという選択

しばらくして、スマートフォンを伏せた。
今日は、もう何かを探すのをやめようと思った。

誰かと過ごしていなくてもいい。
特別な予定がなくてもいい。

クリスマスだからといって、自分まで特別になる必要はない。
楽しんでいるように見せる必要もない。

この夜は、誰かに説明するための夜ではない。
誰かと比べるための夜でもない。

ただ、今日を終わらせるための夜だ。

分からないまま、夜を終えていい

クリスマスの夜に、一人で暇な夜。
何をして過ごせばいいか分からない夜。

でも、それは欠けている夜ではなかった。
間違っている夜でもなかった。

何もしなかった。
それだけのことだった。

窓の外の明かりは、少しずつ消えていく。
街の音も、ゆっくり静かになっていく。

分からないままでいい。
決めなくてもいい。

そう思えたとき、この夜はちゃんと終わっていた。

noteで読む後日談はこちら

「クリスマスの夜に、一人でいるということ」の後日談は、noteにて公開しています。

一人で過ごしたクリスマスの夜が明けたあと、その時間が心にどんな余韻を残したのか。
静かな朝の空気の中で、主人公が感じた小さな変化を描いています。

よろしければ、
「クリスマスの夜に、一人でいたあとで」
も、そっと覗いてみてください。

👉 クリスマスの夜に、一人でいたあとで(note)

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