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ひとこと小説「踏切の向こう」

「待ち合わせ」

毎朝、同じ時間にすれ違う彼がいた🚋

踏切の向こう、制服姿の彼はいつも本を片手に、列車を待っていた
最初は偶然かと思ったけれど、気づけば目が合うようになり、視線を交わすようになった

「今日こそ声をかけよう」
そう決意した朝、私は早めに家を出た🚶‍♀️

踏切が閉まり、遮断機が降りる
いつものように向こうに彼の姿を探すと、今日は彼もまた、私の方をじっと見ていた👀

「おはよう」と言おうとした、その瞬間

彼は軽く微笑んで、口を動かした
しかし、電車の騒音にかき消されて、聞き取れない💨

列車が通り過ぎ、遮断機が上がる
私は急いで踏切を渡るが、彼の姿はもうなかった

ふと、足元に何かが落ちていることに気づく📄
拾い上げると、それは小さく折りたたまれたメモだった

そこには、たった一言

「また明日」

私は思わず笑って、そっとメモを握りしめた😊

明日が、待ち遠しくなる

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