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小説

ひと言小説「消えた時間」

「止まった世界」部屋の中で時計が突然壊れた。秒針がカチッと音を立てて止まった瞬間、空気が変わった。✨ いつもは聞こえていた外の車の音や、壁時計のリズムがピタリと消え、まるで世界全体が凍りついたようだった。私は目をこすり、耳を澄ませたが、何の...
ミステリー

ひと言小説「白い花」

「真夜中の花束」深夜、部屋のインターホンが鳴った。 時計を見ると午前0時を少し回ったところ。 誰だろうと思いながら、恐る恐るドアを開けると、そこには白い花束が置かれていた。🌙 淡い月明かりに照らされた純白のバラたちは、まるで夜空の星々を集め...
小説

ひと言小説「小さな声」

「写真の中の声」母のアルバムを久しぶりに開いた📖。ページをめくるたびに現れる懐かしい写真の数々。その中に幼い自分が無邪気に笑っている写真があった。"この頃、何を考えてたんだろうな…"と独り言を呟く。ページを進めると、草原で母に抱きつく自分🌼...
小説

ひと言小説「最後の影」

「地面に映るもう一つの影」夕暮れ時、山の端に太陽が沈みかける。空はオレンジ色に染まり、地面には長い影が伸びていた。公園のベンチに座り、一人ぼんやりと景色を眺めていた私は、自分の影を見てふと思った。影って、どこまで自分に似てるんだろう🤔そう考...
日常ドラマ

ひと言小説「見知らぬ傘」

「戻った傘」通勤ラッシュの中、電車に傘を置き忘れた。 黒いシンプルなデザインで、どこにでもあるような傘だが、自分には大事なものだった。「まあ、仕方ないか」と自分を慰めつつ、その日は傘なしで帰宅した。 そして次の日、同じ時間、同じ電車の同じ車...
小説

ひと言小説「涙の跡」

「鏡越しの誰か」朝起きて洗面台に向かうと、鏡に映る自分の顔が目に入った。頬を伝う、乾いた涙の跡。 昨夜泣いた記憶なんてない。 「なんで...?」とつぶやきながら、指でそっと跡をなぞった。 その瞬間、頭の奥に鈍い痛みが走り、フラッシュのように...
小説

ひと言小説「途切れた道」

「消えた遊び場」地図にはない道を見つけたのは、偶然だった。散歩中、ふと目に入った木々の隙間に小道が続いているのを見つけた。 手書きのように不揃いな石が敷かれ、誰かが踏み固めたような痕跡がある。 🌲 何の気なしに足を踏み入れると、周囲は静かに...
小説

ひと言小説「影絵」

「別の手」壁に映る影絵が好きだった。🖤子供の頃、手を使って鳥や犬、蝶を作り出す遊びに夢中になった記憶がある。暗闇に懐中電灯を向けるだけで、世界が広がるような気がしたのだ。大人になった今も、時々思い出して試すことがある。その夜も、ふと懐中電灯...
小説

ひと言小説「消えた声」

「最後の電話」深夜0時過ぎ、突然スマホが震えた📱。表示された番号に見覚えはなかったが、なぜか胸騒ぎがして、私は通話ボタンを押した。「またね。」短い一言だけだった。低く穏やかな声。その瞬間、誰かの顔が思い浮かんだが、具体的に誰なのかわからない...
小説

ひと言小説「止まった風」

「耳元のささやき」大きな窓のそばで本をめくっていた私。窓を開けると、そよ風が頬を撫で、ページがふわりと揺れる。穏やかな午後の時間だ。☀️ふと、風が止んだ。あまりに突然で、不自然な静寂が訪れる。その瞬間、耳元で誰かが囁いた。「また会えたね。」...