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ひと言小説「消えた声」

「最後の電話」

深夜0時過ぎ、突然スマホが震えた📱。
表示された番号に見覚えはなかったが、なぜか胸騒ぎがして、私は通話ボタンを押した。

「またね。」

短い一言だけだった。
低く穏やかな声。
その瞬間、誰かの顔が思い浮かんだが、具体的に誰なのかわからない。

「どちら様ですか?」と問いかけたが、すでに通話は切れていた。⏸️

不思議な感覚に囚われ、番号を再びダイヤルした。
しかし、返ってくるのは「この番号は現在使われておりません」の自動音声のみ。

夜が明けても、謎の電話が頭から離れなかった。

あの声は誰だったのか。
そして、なぜ「またね」だったのか。

数日後、携帯ショップでその番号を調べてもらった。
結果は意外だった。

その番号は、ちょうど一年前に解約されていたのだという。📅

心臓が一瞬止まったように感じた。
ちょうど一年前といえば、事故で亡くなった親友の命日だ。

あの夜の「またね」は、彼女の最後の言葉だったのかもしれない。🌙

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