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セブン恵方巻きを予約することで教えられた選択の話

それは、何かを決めようとしていたわけでもない夜だった。
スマホに残った「セブン 恵方巻き 予約」という検索履歴が、なぜか消せなかった。
選んだのは商品ではなく、考え方だったのかもしれない。

帰り道、駅前のセブンイレブンに立ち寄ったのは、ただ明かりが眩しかったからだ。
特別な目的はなかった。
疲れているときほど、人は理由のない行動をとる。

レジ横の棚に、小さくまとめられた案内があった。
派手な写真も、強い言葉もない。
そこに書かれていたのは、恵方巻きの予約についてだった。

予約。
その二文字が、妙に引っかかった。

いつからだろう。
必要かどうかより、損をしないかどうかで選ぶようになったのは。
多めに持っておく。
とりあえず確保する。
そんな癖が、日常のあちこちに染みついていた。

店員に声をかけるほどの勇気はなく、何も買わずに店を出た。
それでも頭の中では、ずっと「予約」という言葉が残っていた。

家に帰り、スマホを眺める。
SNSには、日常の小さな選択について語る投稿が流れてくる。
無理をしなかった話。
選ばなかったことで楽になった話。

家に帰り、スマホを伏せたまましばらく動けずにいると、
行き止まりだと思った場所で立ち止まったからこそ見えた景色を描いた、
ひと言小説「行き止まりの思い出」という短い物語が、なぜか今の自分に重なって思い出された。

翌日、同じセブンに入った。
今度は、予約票を手に取った。
種類は複数あったが、説明はどれも控えめだった。
迷った末に、一つだけ選んだ。

多くなくていい。
足りなくてもいい。

そう思えた瞬間、胸の奥で何かがほどけた。

受け取りの日。
名前を呼ばれ、袋を受け取る。
中身は分かっているのに、きちんと準備されたそれは、なぜか安心できた。

家に帰り、静かな部屋で包みを開く。
一人分。
過不足のない量。

思えば、選択とはこういうものだったのかもしれない。
何かを得るために、何かを削ること。
すべてを抱え込まないこと。

翌朝、同じような言葉がSNSに増えていた。
予約してよかった。
買いすぎなかった。
気持ちが軽かった。

誰かに評価されたわけではない。
けれど、自分で決めたという感覚が、確かに残っていた。

セブン恵方巻きの予約は、ただの仕組みだ。
けれどその仕組みは、選び方を問い直すきっかけをくれた。

急がなくてもいい。
多くなくてもいい。
選ばないという選択も、間違いではない。

そのことを、あの夜の小さな予約が教えてくれた。

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