はじめに
食品添加物や医薬品に注意を払う方々が多い一方で、肌に直接塗布する化粧品に対する関心はまだ十分ではないかもしれません。
実際に、女性は一生の間に平均して7本以上の口紅を摂取するとも言われており、アイシャドウやファンデーションなどが目や鼻、口から体内に入る可能性もあります。
これらが少量であっても、長期間の使用は将来の健康に影響を与えるリスクがあります。
この記事では、使用を避けるべき化粧品の理由を説明します。
加えて、不正な広告を行う製品にも警戒が必要です。
それでは、なぜ問題とされるのかを詳しく見ていきましょう。
問題とされる化粧品の理由
メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを含む製品は、日焼け止めによく含まれる成分で、皮膚から吸収されることで皮膚トラブルを引き起こすことがあります。
また、この成分は女性ホルモンのような作用を持つとも言われており、子供や妊婦にとって特にリスクが高いと指摘されています。
しかし、日焼け止めを一切使わずに強い紫外線に晒されることも皮膚にとってリスクがありますので、適切な代替品を見つけることが重要です。
オキシベンゾンに関する懸念
オキシベンゾンは、環境ホルモンの影響が懸念される成分で、特にEUではそのリスクに対する警戒が高まっています。
この成分は皮膚からの吸収率が高いため、肌に塗布すると体内への取り込まれる量が多くなります。
そのため、安全性の高い他の成分への置換が進められています。
過度な広告の問題について
最近、YouTubeをはじめとする様々なプラットフォームで、スキンケア製品の過剰な宣伝が目立っています。
これらの製品はしばしば実際の効果を誇張し、消費者を誤解させる恐れがあります。
例として、次のような主張を行う製品は、過度な宣伝の可能性が高いとされます。
– 角栓が大量に取れる
– シミが完全に消える
– 肌の若返り
これらの効果は通常、化粧品ではなく美容整形などの専門的な処置でのみ得られるため、化粧品によるこれらの効果を主張することは疑問が持たれます。
化粧品メーカーの安全性について
特定の化粧品メーカーが全て危険であるというわけではありません。
市場には安全性の高い成分を使用している製品とそうでない製品が混在しており、国内外に様々な製品が存在します。
重要なのは、安全な化粧品を見分ける知識と能力を身につけることです。
安全な化粧品の選び方についてのポイント
化粧品選びのポイントについて
日本では化粧品に使用できる成分が広範囲にわたり、法的な制限はそれほど厳格ではありません。
使用感が良く、国産であることが信頼性の一つの要素となっており、多くの人々がこれらの製品を愛用しています。
日焼け止め製品の国による取り扱いの違い
日焼け止めの取り扱いについては、日本とアメリカで顕著な違いが見られます。
日本では、日焼け止めは薬局だけでなく、コンビニエンスストアなどのさまざまな場所でも手軽に購入できる一般的な商品として扱われています。
一方で、アメリカでは日焼け止めはOTC医薬品（Over-the-Counter、つまり対面販売の市販医薬品）として分類されています。
化粧品を選ぶ際の重要ポイントとチェック方法
化粧品を選ぶ際の最も重要なポイントは「安全性」です。
安全性の判断が難しい場合、次のような簡単な確認方法が有効です。
アメリカのFDA認定成分の有無の確認
アメリカのFDA（Food and Drug Administration、食品医薬品局）では、以下の2つの成分が日焼け止めに認められています。
1. 酸化チタン
2. 酸化亜鉛
これらの成分は紫外線を散乱させて肌に到達する光を反射し、紫外線を遮断します。
これらは肌に優しい成分ですが、使用時に白浮きやムラが生じる可能性があるため注意が必要です。
また、酸化チタンや酸化亜鉛を含む日焼け止めは、SPF20～30の製品が一般的です。
日本における日常生活ではSPF50のような高い保護指数は必要ではなく、SPF20～30の製品が適しています。
日焼け対策には衣類での保護や定期的な塗り直しが有効です。
信頼できる団体の認証マークの有無の確認
化粧品メーカーの数は規制緩和に伴い増加しており、現在では700社から1200社に及びます。
安心して使用できる製品を選ぶためには、信頼できる情報源からの購入が肝心です。
海外ではいくつかの製品に認証マークが付されており、このようなマークは製品の安全性や品質を示す一つの指標となります。
化粧品購入方法の多様化
現代では、化粧品の購入方法は多様化し、消費者の選択肢が広がっています。
以前は、デパートの化粧品売り場やドラッグストアでの購入が一般的でしたが、現在はオンライン販売に特化したブランドや、オンラインショップを重視するメーカーが増加しています。
これにより、購入可能な化粧品の種類やブランドの幅が大きく広がっています。
さらに、国際物流の発展に伴い、海外製の化粧品も簡単に手に入るようになりました。
これにより、消費者はより多くの知識を必要とするようになっています。
海外の自然派コスメブランドを選ぶ際の基準
海外の自然派コスメブランドを選ぶ際には、パッケージに以下のような認証マークがあるかどうかを確認することが推奨されます。
これらのマークは、製品が特定の環境や倫理基準を満たしていることを示しています。
– エコサート（ECOCERT）：フランスの認証機関
– 英国土壌協会（Soil Association）：イギリスの認証機関
– ディメーター（Demeter）：ドイツの認証機関
– BDIH：ドイツのもう一つの認証機関、ディメーターとは異なる団体
– アグレコ（Agreco）：ベルギーの認証機関
– ソサート（SOSERT）：イタリアのオーガニックコスメ認証機関
– IHTK：動物実験を行わないことをポリシーとするドイツのエコ認証機関
– エコテスト（OKO TEST）：ドイツの商品テスト機関
これらの認証マークをチェックすることで、製品が一定の環境や倫理的な基準に適合しているかを確認することができます。
認定団体のマークを理解する重要性
多くの認定団体が存在し、ここで全てを紹介するのは難しいですが、化粧品を安全に選ぶ際には、これらの団体のロゴを知っておくことが一つの重要なポイントです。
高評価を受ける化粧品の特徴とおすすめ製品
真に評価が高い化粧品とは、望ましくない成分が含まれていないこと、信頼できるメーカーから提供されていること、そして認証マークがあることが重要な基準です。
特に日常でよく使用されるUVクリームに焦点を当てて、以下に具体的な製品をご紹介します。
セラネージュ UV クリーム SPF30/PA+++
このクリームは、紫外線吸収剤を使用せず、金属アレルギーの方にも安全な「酸化亜鉛」を含まない製品です。
肌に近い成分「スクワラン」「ホホバ種子油」「マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル」が配合されており、塗った感じがほとんど感じられないのが特徴です。
石けんで簡単に落とせる点も魅力の一つです。
フーミー モイスト UV クリーム 90g SPF25 PA++
このクリームは酸化チタンをベースに、「スクワラン」「セラミド類」「ヒアルロン酸」などの保湿成分が含まれています。
無添加であるため、生後3ヶ月の赤ちゃんでも安心して使用できます。
この製品も石けんで洗い流せる特徴があります。
ママフィ UV スキンケアミルク 60g SPF40 PA+++
この乳液タイプの日焼け止めは、「酸化チタン」を2層カプセルでダブルコーティングしているため、肌に直接触れることがありません。
赤ちゃんの未来を守る「予防スキンケア」の理念に基づいて開発されたこの製品も、石けんで簡単に落とすことができます。
化粧品成分の検証の難しさと信頼できる選択基準
化粧品の成分を一つ一つ丁寧に検証するのが理想ではありますが、実際にはそれが難しいことがあります。
このような状況の中で、安心して化粧品を選ぶための一つの基準として、「長い歴史を持つメーカーの伝統的なブランド商品」の利用が挙げられます。
これらの製品は長年にわたり多くの人々に安全に使用されてきた実績があり、それがメーカーにとって信頼性の高い主力商品となっています。
そして、これらはすでに多くの忠実な顧客を獲得しています。
製品のリニューアル時に顧客の信頼を失うような成分を加えることは、メーカーにとって大きなリスクです。
したがって、これらの製品は比較的安心して使用できると言えるでしょう。
化粧品の歴史と現代の選択の重要性
かつては、おしろい粉に有害な鉛が含まれている時期がありました。
これらの製品は独特の使用感と美しい仕上がりで多くの女性に愛用されていましたが、使用者やその周囲の赤ん坊に鉛中毒の症状が見られる問題が発生しました。
おしろい粉の鉛の危険性が広く知られるようになった後も、一部の人々は使用を続けていました。
化粧品は美しさと快適さを提供する重要なアイテムですが、使用感だけでなく成分にも注意を払うことが重要です。
もし今まで使用していた製品が肌に不必要な成分を含んでいた場合、より肌に優しい成分の製品への切り替えは、肌トラブルの解決に繋がる可能性があります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考になれば幸いです。
