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イヌ不満座談会 飼い主の理不尽に吠える夜

犬たちのリアル本音会議

公園の時計が夜九時を指した頃、ひっそりとしたベンチの前に三匹の犬が集まってきた。
その名も「イヌ不満座談会」。
飼い主には決して聞かせられない本音を語り合う、秘密の集会だ。

最初に現れたのは柴犬のコロ。
ちょっと気の強いが根は素直な性格で、今日も散歩帰りに不満が溜まっているようだ。
「今日さ、また飼い主がスマホ見ながら歩いてたんだよ」
コロがぼやくと、トイプードルのミミが耳をピンと立てた。
「えー? 優しそうな飼い主さんなのに?」

「優しいのは確かだけどさ。散歩って、本来ぼくと交流する時間じゃない?なのにスマホばっかり見てるから、リードが伸びたり縮んだりしてこっちはペースが乱れるんだよ」

「あるある〜!」ミミが笑う。
「わたしなんて、飼い主が動画を見ながら歩いてて電柱にぶつかりそうになったこともあるよ。
あれ、わたしのほうが先に気づいて止まったの!」

大型犬のレオンがのっそり近づいてきた。
落ち着いているが、今夜は珍しく眉間にしわを寄せている。
「うちは逆でさ。ぼくが大型犬だからって勝手に“走れるでしょ!”って思われてるんだよ。
こっちはゆっくり歩きたい日もあるのに、引っ張る引っ張る」

三匹は同時に「それな!」と声を揃えた。
犬界にも“理不尽”があるらしい。
(ちなみに、飼い主の理不尽を描いた作品としては 理不尽とは!AIが考えた小説-理不尽なバナナの呪い なんて小説もあるが、まさにあれの犬版である。)

ミミがしっぽをくるくる回しながら言った。
「あとさ、人間って自分は夜中にポテチとかケーキとか食べるのに、わたしたちには“おやつ1日1個まで”って言うよね?あれ絶対おかしいと思う!」

コロも深く頷く。
「ぼくだって寝る前にポテチのにおいがしてきたら気になるよ。“味見だけ”って言っても絶対くれないし」

レオンがため息をつく。
「しかも、自分たちだけで甘いものを食べてる時ほど、ぼくたちを見ないようにしてるんだよな。
罪悪感あるくせに隠しきれてないんだ」

三匹はしばし黙り込み、次の不満を探すように空を見上げた。
街灯の光がゆらゆら揺れて、夜風が気持ちいい。

ふいにレオンが言った。
「でも一番思うのはさ。ぼくらには“待て!”ってあれほど厳しく言うのに、人間のほうは全然待てないんだよ」
ミミが「それ分かる!」と声を上げる。
「散歩行く前なんて特に。こっちはリードつけて玄関でスタンバイしてるのに、飼い主は靴下片方なくしてうろうろしてる。しかも“ミミ、まだ?”って言われてさ。まだなのはそっちだよ!」

コロもしっぽをバタバタさせる。
「ぼくなんて、散歩の途中で写真撮りたいって言われて“動くな”って言われるのに、飼い主は毎回構図迷って立ち止まるんだぞ?」
(なお、動物が頑張る姿を描いた作品としては 犬も歩けば棒に当たる!AIが考えた小説 – ワンコ、棒に当たって大冒険! なんかもあるが、コロたちの“棒”はスマホ撮影の三脚かもしれない。)

三匹は大笑いし、座談会はいよいよ肩の力が抜けてきた。

しかし、笑い疲れたころ、ミミがぽつりと言う。
「でもさ、不満はいろいろあるけど…なんだかんだ言って飼い主のこと好きなんだよね」

コロもレオンも、急に表情がゆるむ。
「わかる」
「散歩のとき名前呼ばれるだけでうれしいもんな」
「帰ってきたとき“いい子だね”って言われたら、もう全部どうでもよくなるし」

夜風がまた吹き、三匹の首輪の金具がカチャンと鳴った。
どこか、飼い主が呼んでいるようにも聞こえた。

ミミが言う。
「ねえ、来月もまた座談会しよ?今度は“イヌ満足会議”にできるかもしれないし!」
コロとレオンはしっぽで答えた。

夜の公園は静かで、遠くで誰かの家の扉が開く音だけが響く。
「おかえり」と迎える声が聞こえた気がして、三匹はそれぞれの家へ向かって駆け出した。

文句は文句として、好きは好き。
それだけはずっと変わらない。
今夜もまた、飼い主の元へ帰っていくのだった。

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